2016年07月26日
今週の注目感染症 平成28年・27・28週(7月4日~7月17日)
・ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第 26 週7.4 人、第 27 週9.8 人から第 28 週7.2 人と第 27 週をピー クに減少に転じましたが、依然として高い値で推移しています。この疾患は、重症化することはほとんどあり ませんが、まれに髄膜炎や脳炎などを併発することがありますので、発熱以外に頭痛、嘔吐などの症状が出現 した場合は早めに医療機関を受診しましょう。患者の鼻やのどの分泌物、便などに排出されるウイルスが、経 口・飛沫・接触などによりヒトからヒトに感染しますので、手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共 用は避けるなど、感染予防に努めましょう。
・感染性胃腸炎
感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第 27 週7.3 人から第 28 週6.8 人とやや減少しましたが、この時期と しては患者数が多い状態で推移しています。また、腸管出血性大腸菌感染症の届出が 2例ありました。細菌が 増えやすい時期ですので、外出後や調理・食事の前、トイレの後は、液体せっけんを使った手洗いをしっかり と行いましょう。また、食肉を使った料理をする際は、肉の中心部まで十分に加熱(75℃で 1分間以上)する ことも重要です。
・日本紅斑熱
日本紅斑熱の届出が 1 例(八幡浜保健所管内在住)ありました。本疾患は、病原体を保有するマダニに咬ま れることで感染します。マダニの活動が盛んな時期ですので、野山や畑、草むらなどに入る場合は、肌が露出 しない服装を心がけ、マダニに咬まれないよう十分に注意しましょう。咬まれた場合は、無理に引き抜こうと せず、医療機関で処置してもらいましょう。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成28年7月22日更新)