2017年04月08日

今週の注目感染症 平成29年 第12・13週(3月20日~4月2日)

●インフルエンザ
 インフルエンザの定点当たり報告数は、第 12 週 7.3 人から第 13 週 6.4 人に減少しました。
地域別にみると、県内すべての保健所で、注意報レベル(基準値:定点当たり 10 人以上)を下回りました。
学校等における集団発生(学級閉鎖等)の報告はありませんでした。
ウイルスの型別は、A 型が主流ですが、B 型の割合が増加しています。
感染予防のため、引き続き咳エチケットや外出後の手洗いなどを心がけ、症状のある方は、早めに医療機関を受診しましょう。

●流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の定点当たり報告数は、第 12 週 1.7 人から第 13 週 2.2 人と増加し、例年より多い状態が続いています。
地域別にみると、西条保健所で多くなっています。
この疾患は、ムンプスウイルスによる感染症で、飛沫・接触により感染します。
不顕性感染が 3 分の 1 程度認められ、発症後、通常は 1~2 週間で回復しますが、無菌性髄膜炎などの合併症を引き起こすことがありますので注意しましょう。
感染予防には予防接種が有効で、1 歳以上を対象に任意で接種することができます。

●梅毒
 梅毒の届出が 1 例ありました。
2017 年の県内の届出数は 5 例となり、感染症法が施行された 1999 年以降最多となった昨年(23 例)の同時期(2 例)の 2.5 倍となっています。
全国的にも第 12 週の速報値において 1,000例を超え、同様に最多となった昨年の同時期(796 例)を上回っています。
この疾患の病原菌は梅毒トレポネーマで、大部分は性行為により感染します。
感染約 3 週間後の早期には、感染部位のしこりやリンパ節の腫れなどの症状がみられることがありますが、その後、軽快する時期があり、発見の遅れにつながる場合があります。
感染予防に対する正しい知識を持つとともに、早期発見のため、県内各保健所で実施している電話相談や無料・匿名検査をご利用ください。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成29年4月6日更新)