2017年09月11日
今週の注目感染症 平成29年 第34・35 週 (8月21日〜9月3日)
・RS ウイルス感染症の定点当たり報告数は、第 34 週 4.0 人から第 35 週 5.8 人と急増し、過去 10 年で 2 番目に多い状態となっています。
年齢別では、2 歳以下の乳幼児が 8 割以上を占めています。この疾患は、発熱や鼻汁、咳が主な症状ですが、時に肺炎などを起こすことがあります。
感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスの付着した手指や物を介した接触感染です。
感染予防のため、症状がある方はマスクを着用して、乳幼児と接するようにしましょう。
また、手すり、おもちゃなど乳幼児の手が触れる場所や物をアルコールや塩素系の消毒剤でこまめに消毒するとともに、液体せっけんを使った手洗いを励行しましょう。
・感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第 34 週 6.3 人、第 35 週 6.0 人と横ばいで推移しています。高温・多湿の細菌が増えやすい状態が続いていますので、液体せっけんを使った手洗いを十分に行い、感染予防に努めましょう。
・腸管出血性大腸菌感染症の届出が 2 例ありました。
この感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、この菌に汚染された食物などを経口摂取することによって感染します。
少量の菌でも感染し、重症化することがありますので、小児や高齢者など抵抗力の弱い方は、特に注意してください。
下痢、腹痛、血便などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。食肉を使った料理をする際は、肉の中心部まで十分に加熱(75℃で 1 分間以上)し、生肉や加熱不十分な肉料理は食べないようにしましょう。
調理や食事の前、トイレの後は、液体せっけんを使った手洗いをしっかりと行い、感染予防に努めましょう。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成29年9月8日更新)