2017年03月25日

今週の注目感染症 平成29年 第10・11週(3月6日~3月19日)

●インフルエンザ
 インフルエンザの定点当たり報告数は、第 10 週 11.9 人から第 11 週 10.5 人に減少しました。
地域別にみると、今治保健所、松山市保健所では引き続き警報レベル(基準値:定点当たり 30 人以上、継続は 10 人以上)です。
学校等における集団発生(学級閉鎖等)の報告は、第 10 週 8 施設、第 11 週 6 施設と減少しました。
 ウイルスの型別は、A 型が主流です。
県全体で警報レベルが継続していますので、引き続き感染予防・感染拡大防止のため、咳エチケットや外出後の手洗いなどを心がけ、症状のある方は、早めに医療機関を受診しましょう。

●流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の定点当たり報告数は、第 10 週 2.9 人から第 11 週 1.6 人と減少しました。
地域別にみると、西条保健所で多い状態です。
この疾患は、飛沫・接触によりムンプスウイルスに感染するもので、報告患者の年齢は 3~6 歳が多くなっています。
感染予防には予防接種が有効で、1 歳以上を対象に任意で接種することができます。

●劇症型溶血性レンサ球菌感染症
 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の届出が 1 例ありました。
この疾患は、主に A 群溶血性レンサ球菌により引き起こされますが、小児が多く罹患する A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは区別されます。
子どもから大人まで発症しますが、特に 30 歳以上の大人に多く認められます。
通常は、本菌に感染しても症状が出ないか、局所的な感染にとどまりますが、まれに、血液や筋肉など通常は細菌が存在しない組織に本菌が侵入し、急激に症状が進行する重篤な状態となることがあります。
傷がある場合は、傷口を清潔に保ち、腫れ、痛み、発熱など感染の兆候がみられたら、直ちに医療機関を受診してください。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成29年3月24日更新)