2019年06月28日

今週の注目感染症 令和元年 第24・25週 (令和元年6月10日~6月23日)

・咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第24 週0.8 人、第25 週0.7 人と横ばいに推移しており、地域別にみると四国中央保健所、今治保健所、松山市保健所でやや多い状態です。

・手足口病の定点当たり報告数は、第24 週1.1人から第25 週2.5 人と増加し、八幡浜保健所で多発、中予保健所で多く、松山市保健所でやや多い状態です。

・ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第24 週0.6 人、第25 週0.8 人と横ばいに推移しており、八幡浜保健所、中予保健所でやや多い状態です。
夏季に流行するこれらの感染症は、患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がります。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

・伝染性紅斑(りんご病)の定点当たり報告数は、第24 週0.5 人から第25 週0.7 人と増加しました。
地域別にみると、八幡浜保健所で多発、宇和島保健所で多い状態です。
4~6 年ごとの周期で大きな流行を迎えており、県内では2018 年11 月頃から患者報告数が増え始め、現在も依然として増加傾向にあります。
この感染症は、ヒトパルボウイルスB19 を病原体とし、小児を中心にみられる流行性の発疹性疾患です。
両頬に出現する蝶形紅斑が特徴ですが、成人では両頬の蝶形紅斑の症状は少なく、関節痛・関節炎がみられることがあります。
また、妊婦が感染すると、流産や死産、胎児水腫を引き起こすことがあり、特に注意が必要です。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行しましょう。

・日本紅斑熱の届出が2 例(松山市保健所管内在住)ありました。
この疾患は、マダニが媒介する感染症です。
マダニの活動が盛んな時期ですので、野山や畑、草むらなどに入る場合は、肌が露出しない服装(長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋等の着用)を心がけ、マダニに効果のある防虫スプレー(ディート含有)を使用するなど、マダニに咬まれないよう十分注意しましょう。
また、マダニに咬まれた場合は、無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科等)で処置してもらいましょう。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(令和元年6月28日更新)