2023年10月20日
今週の注目感染症
第40・41 週
(2023年10月2日~2023年10月15日)
発生動向の概況
インフルエンザの定点当たり報告数は、第40 週16.69 人から第41 週18.45 人と増加しました。
依然として宇和島保健所で警報レベル(定点当たり30 人以上、継続は10 人以上)が続いているほか、第40 週にはすべての保健所で注意報レベル(定点当たり10 人以上)を超えました。
特に四国中央保健所は第39 週6.20 人から第41 週23.40 人と3.8 倍に、西条保健所は第39 週6.40 人から第41 週15.80 人と2.5 倍に急増しました。
迅速検査の結果ではウイルス型別が判明した症例のうち99.8%がA 型でした。
年齢別にみると20~50 歳代が第40 週96 人から第41 週210 人と2.2 倍に増加しています。
これから冬にかけてさらに感染が広がる恐れがあるため、咳エチケットやこまめな手洗い等の感染対策を徹底しましょう。
またインフルエンザワクチンの接種には重症化を防ぐ効果がありますので、早めに接種を受けましょう。
咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第40 週2.05 人、第41 週2.11 人と報告数が多い状況が続いています。
地域別にみると今治保健所、松山市保健所で多発しているほか、中予保健所でも多い状況です。
年齢別にみると2~5 歳が67.1%を占めており、幼稚園、保育園等の集団生活を通じた感染拡大が懸念されます。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともにタオルやコップの共用は避けましょう。
新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、第40 週4.74 人から第41 週3.92 人と減少しましたが、西条保健所、今治保健所、宇和島保健所は他保健所に比べ多い状況です。
年齢別にみると30~50 歳代が第40 週57 人から第41 週82人と1.4 倍に増加しています。
引き続き、定期的な換気やこまめな手洗いといった基本的な感染対策を励行しましょう。
梅毒の届出が8 例(第39 週含む)ありました。
2023 年の県内累計届出数は114 例(男性82 例、女性32 例)で1999年の届出開始以降最多となった2022 年(累計届出数:120 例)を上回る勢いで増加しており、男女共に過去5 年の同時期(平均:男性41.6 例、女性22.0 例)では最多となっています。
この疾患は主に性行為により感染し、検査や治療が遅れると脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
早期発見のため、症状の有無にかかわらず不安のある方は、県内各保健所で実施している電話相談や無料匿名検査をご利用ください。
また、梅毒に感染したと分かった場合は感染の可能性のある方(パートナー等)にも検査を勧め、必要に応じて一緒に治療を行うことも重要です。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年10月20日更新)