2017年01月06日

今週の注目感染症 平成28年 49・50週(12月5日~12月18日)

・インフルエンザの定点当たり報告数は、第 48 週 1.4 人から第 49 週 2.3 人、第 50 週 4.0 人と増加しました。
全ての保健所で増加し、特に、西条保健所では第 50 週に 10.4 人と、初めて注意報レベル(基準値:定点当たり10 人以上)となりました。
学校等における集団発生(学級閉鎖等)の報告は、第 49 週に 3 施設からありました。
ウイルスの型別は、判明した症例の大部分で A 型でした。
流行期に入っていますので、咳エチケットや外出後の手洗いなどの感染予防を心がけ、症状がある方は、早めに医療機関を受診しましょう。また、適度な湿度の保持、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、人ごみを避けるなどの対策も有効です。

・感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第 49 週 19.4 人から第 50 週 24.6 人と急増し、過去 5 年では、2012 年(第 49 週 31.8 人)に次ぐ多い報告数となっています。地域別にみると、西条保健所、松山市保健所、中予保健所、八幡浜保健所で多発しています。感染予防のため、外出後や調理・食事の前、トイレの後は液体せっけんと流水でしっかりと手を洗いましょう。また、感染性胃腸炎の主な原因であるノロウイルス等のウイルスは、次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒が有効です。患者の嘔吐物やふん便を処理する際は、使い捨てのガウン(エプロン)、手袋、マスクを着用し、処理後も十分に手を洗いましょう。

・後天性免疫不全症候群と梅毒の届出が各 1 例ありました。これらの疾患は性行為での感染がほとんどです。
感染予防に対する正しい知識を持ち、早期に検査を受けることが大切ですので、不安のある方は、県内各保健所で実施している無料・匿名検査をご利用ください。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成28年12月26日更新)