2017年12月28日
今週の注目感染症 平成29年 第49・50週 (12月4日〜12月17日)
・インフルエンザの定点当たり報告数は、第 49 週 6.5 人から第 50 週 12.8 人と急増し、第 50 週には県全体で、注意報レベル(基準値:定点当たり 10 人以上)となり、本格的な流行期に入りました。
地域別にみると、西条保健所、今治保健所、八幡浜保健所、宇和島保健所で注意報レベルとなっています。
学校等における集団発生(学級閉鎖等)の報告は、第 49 週に 3 施設、第 50 週に 6 施設からありました。
迅速検査の結果は、第 50 週にウイルスの型別が判明した症例の 95.4%が A 型でした。感染予防と拡大防止のため、ワクチン接種、咳エチケットや外出後の手洗いを心がけましょう。また、症状のある方は、早めに医療機関を受診しましょう。
・感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第 49 週 13.3 人から第 50 週 14.6 人と増加しました。
地域別にみると西条保健所で多発し、四国中央保健所、今治保健所、松山市保健所、中予保健所で多くなっています。
この時期に多くみられるノロウイルス等を原因とするウイルス性胃腸炎は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系の漂白剤)を用いた消毒が有効です。
患者の嘔吐物やふん便を処理する際は、使い捨てのガウン(エプロン)、手袋、マスクを着用し、処理後も十分に手を洗いましょう。
・腸管出血性大腸菌感染症の届出が 2 例ありました。
この感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する病原大腸菌で、この菌に汚染された食物などを経口摂取することによって感染します。
食肉を使った料理をする際は、肉の中心部まで十分に加熱(75℃で 1 分間以上)し、加熱不十分な肉料理は食べないようにしましょう。
・日本紅斑熱の届出が 2 例(松山市保健所管内在住、宇和島保健所管内在住)ありました。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成29年12月22日更新)