2016年07月11日
今週の注目感染症 平成28年・25・26週(6月20日~7月3日)
・ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第 24 週1.5 人から第 25 週3.5 人、第 26 週7.4 人と急増し、特に、 西条保健所、今治保健所、中予保健所で多発しています。今後の動向に注意してください。この疾患は、重症化することはほとんどありませんが、口内炎によるのどの痛みから水分が取れず、脱水症状を起こすことがありますので、こまめな水分補給を心がけてください。また、患者の鼻やのどの分泌物、便などに排出されるウイルスが、経口・飛沫・接触などによりヒトからヒトに感染しますので、手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けるなど、感染予防に努めましょう。
・レジオネラ症
レジオネラ症の届出が1例ありました。この疾患は、土壌や水環境に普通に存在するレジオネラ属菌が原因で 起こる感染症で、菌に汚染された循環式浴槽水や噴水などのエアロゾル(目に見えないほどの細かい水滴)を吸い込むことで感染することがあります。高齢者や免疫力が低下した人は、急激に重症化し死亡することがあるため、早期治療が重要です。発熱や筋肉痛、咳、腹痛や下痢などの消化器症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診してください。なお、この疾患はヒトからヒトへの感染はありません。
・後天性免疫不全症候群
後天性免疫不全症候群の届出が 1例あり、平成 28 年の累計は 5例となりました。不安のある方、エイズにつ いて知りたいことがある方は、各保健所で実施しているエイズ相談や無料・匿名検査をご利用ください。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成28年7月8日更新)