2019年06月14日

今週の注目感染症 令和元年 第22・23週 (令和元年5月27日~6月9日)

・咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第22 週0.6 人から第23 週0.9 人と増加し、地域別にみると四国中央保健所で多く、今治保健所、八幡浜保健所でやや多い状態です。

・手足口病の定点当たり報告数は、第22 週0.2 人から第23 週0.9 人と増加し、八幡浜保健所で多い状態です。

・ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第22 週0.0 人から第23 週0.5 人と増加し、中予保健所でやや多い状態です。
夏季に流行するこれらの感染症は、患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がります。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

・梅毒の届出が2 例ありました。
2019 年の県内の届出数は27 例となり、感染症法が施行された1999 年以降最多となった昨年と同程度のペースで増加しています。
男性(17 例)は、10 歳代から60 歳代まで幅広い年齢層でみられるのに対し、女性(10 例)は10 歳代から30 歳代が多く占めています。
この疾患の原因菌は梅毒トレポネーマで、大部分の患者は性行為により感染します。
梅毒は、早期発見、早期治療により完治が可能です。
検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
また、妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、先天異常が起こることがあります。
感染予防に対する正しい知識を持つとともに、早期発見のため、不安のある方は県内各保健所で実施している電話相談や無料・匿名検査をご利用ください。
梅毒に感染したと分かった場合は、周囲で感染の可能性のある方(パートナー等)にも検査を勧め、必要に応じて一緒に治療を行うことも重要です。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(令和元年6月14日更新)