2018年12月07日
今週の注目感染症 平成30年 第47・48週 (平成30年11月19日~12月2日)
・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、第 47 週 2.9 人から第 48 週 3.3 人と増加しました。
地域別にみると、西条保健所、今治保健所、中予保健所でやや多い状態です。
この疾患は冬季と春から初夏にかけて増加する傾向がありますので、うがい、手洗いを励行し感染予防に努めましょう。
・感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第 47 週 7.5 人から第 48 週 8.0 人と増加しました。
地域別にみると、今治保健所でやや多い状態です。
感染予防のため、調理・食事の前、トイレの後は液体せっけんと流水で十分に手を洗いましょう。
また、患者の嘔吐物やふん便を処理する際は、使い捨てのガウン(エプロン)、手袋、マスクを着用しましょう。
・風しんの届出が 1 例あり、2018 年の県内の患者報告数は 5 例となりました。
年齢の内訳は、30 歳代が 2 例、20 歳代、40 歳代、50 歳代がそれぞれ 1 例で、いずれも男性です。
全国では 2018 年第 47 週までの患者報告数が 2,313 例となり、昨年(93 例)の約 25 倍となりました。
このうち男性は 1,889 例で、30~50 歳代が 90%を占め、女性は 424 例で、20~30 歳代が 60%を占めています。
また、患者の 93%はワクチン接種歴がないか不明となっています。
この疾患は、発熱、発疹、リンパ節の腫れが主な症状で、免疫のない女性が妊娠初期に感染すると、生まれてくる子どもが先天性風しん症候群(難聴、心疾患、白内障など)を発症することがありますので、注意が必要です。
予防にはワクチンの接種が有効です。
免疫状態を調べる抗体検査で免疫が弱い方は、この機会に予防接種(有料)を受けましょう。
なお、愛媛県在住の方は、妊娠を希望する女性やその配偶者などの同居者に限り、この抗体検査を無料で受けることができます。気になる方は、住所地を管轄する保健所へご相談ください。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成30年12月7日更新)