2023年11月03日

今週の注目感染症
第42・43 週
(2023年10月16日~2023年10月29日)

発生動向の概況

 インフルエンザの定点当たり報告数は、第41 週18.62 人から第42 週40.11 人と急増し今シーズン初めて警報の基準値(定点当たり30 人以上、継続は10 人以上)を超えました。
さらに、第43 週には51.46 人と2 週続けて急増しました。
宇和島保健所で警報レベルが続いているほか、第42 週には四国中央保健所、西条保健所、松山市保健所でも警報レベルとなりました。
四国中央保健所は第41 週23.40 人から第43 週142.20 人と6.1 倍に増加し、保健所別定点当たり報告数では報告開始以降最多となっています。
また西条保健所でも第41 週15.80 人から第43 週128.10 人と8.1 倍に急増しています。
迅速検査の結果ではウイルス型別が判明した症例のうち99.9%がA 型でした。
年齢別にみると0~14 歳が69.9%と多くを占めていますが、乳幼児から高齢者まで幅広い年代で増加しています。
感染予防のため咳エチケットやこまめな手洗い等の感染対策を徹底しましょう。
第43 週にはインフルエンザによる入院例が16 例報告されています。
インフルエンザワクチンの接種には重症化を防ぐ効果がありますので、早めに接種を受けましょう。

 咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第42 週1.78 人、第43 週2.14 人と依然として報告数が多い状況が続いています。
地域別にみると今治保健所、松山市保健所で多発しているほか、中予保健所でも多い状況です。
年齢別にみると5 歳以下の乳幼児が82.8%を占めており、幼稚園、保育園等の集団生活を通じた感染拡大が懸念されます。
感染予防のため液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともにタオルやコップの共用は避けましょう。

 新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、第42 週3.59 人、第43 週3.97 人と横ばいで推移しています。
地域別にみると西条保健所で増加し、他保健所に比べ多い状況です。
引き続き、定期的な換気やこまめな手洗いといった基本的な感染対策を励行しましょう。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年11月6日更新)