2024年03月08日
今週の注目感染症
第8・9週
(2024年2月19日～2024年3月3日)
発生動向の概況
インフルエンザの定点当たり報告数は、第8週12.30人から第9週11.11人と減少しましたが、松山市保健所、中予保健所では増加しています。
特に中予保健所は第8週6.00人から第9週11.14人と1.9倍に急増し、再び注意報の基準値（定点当たり10人以上）を超えました。
また、四国中央保健所、西条保健所でも依然として注意報レベルが続いています。
迅速検査の結果ではウイルス型別が判明した症例のうち91.3%がB型でした。
引き続き、咳エチケットやこまめな手洗い等の感染対策を励行しましょう。
新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、第8週8.20人から第9週6.48人と減少しました。
地域別にみると今治保健所、八幡浜保健所ではやや増加しているほか、西条保健所は他保健所に比べ多い状況です。
年齢別にみると80歳以上が第8週11人から第9週24人と2.2倍に増加しています。
また、入院例は第8週13人、第9週14人で、そのうち66.7%（18人）を70歳以上が占めています。
感染予防のため、定期的な換気やこまめな手洗いを励行しましょう。
高齢者等の重症化リスクが高い方は特に注意し、人混みを避けマスクを着用するなど感染回避行動を心掛けましょう。
Ａ群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、第8週6.08人から第9週5.57人と減少しましたが、過去10年の同時期では最多となっています（過去10年平均：2.23人）。
地域別にみると西条保健所で多発しているほか、今治保健所、中予保健所でも多い状況です。
感染予防のため、うがいや手洗いを励行しましょう。
感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第8週9.19人から第9週11.05人と増加しました。
県内全域で増加しており、今治保健所、松山市保健所でやや多い状況です。
冬から春にかけてウイルス性の感染性胃腸炎が増加する傾向にあるため、調理・食事の前、トイレの後は液体せっけんと流水で十分に手を洗いましょう。
患者の嘔吐物やふん便を処理する際は、使い捨てのガウン（エプロン）、手袋、マスクを着用し、嘔吐物等が付着した環境（床、ドアノブ、リネン類など）は次亜塩素酸ナトリウム（塩素系の漂白剤）で消毒しましょう。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
（2024年3月8日更新）