2023年08月25日

今週の注目感染症
第32・33 週
(2023年8月7日~2023年8月20日)

発生動向の概況

 新型コロナウイルス感染症症の定点当たり報告数は、第32 週15.15 人から第33 週16.67 人と増加しました。
地域別にみると特に東予地域、南予地域で多い状況です。
家庭内での感染のほか、学校や職場等での感染拡大が懸念されますので、定期的な換気やこまめな手洗いといった基本的な感染対策を励行しましょう。
高齢者等の重症化リスクが高い方は、人混みを避けマスクを着用するなど感染回避行動を心掛けましょう。

 インフルエンザの定点当たり報告数は、第32 週2.93 人から第33 週2.25 人と減少しました。
地域別にみると第31 週に注意報の基準値(定点当たり10 人以上)を超えていた今治保健所は第33 週1.88 人と急減しましたが、依然として県内全域でみられており、西条保健所、松山市保健所は他保健所に比べ多い状況です。
迅速検査の結果では、ウイルス型別が判明した症例はすべてA 型でした。
夏休みが終わり学校等が再開されることにより集団生活を通じて再び感染が拡がる恐れがありますので、場面に応じたマスクの着用や咳エチケット、こまめな手洗い等の感染対策を励行しましょう。

 咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第32 週0.78 人から第33 週0.89 人と増加し、過去10 年の同時期では最多となっ
ています(過去10 年平均:0.29 人)。
地域別にみると今治保健所で多く、西条保健所、松山市保健所でやや多い状況です。
夏季に幼児を中心に報告数が増加する傾向にありますので、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

 RS ウイルス感染症の定点当たり報告数は、第32 週1.65 人、第33 週1.51 人と横ばいで推移していますが、四国中央
保健所、西条保健所では増加しています。
この疾患は主にかぜ様症状がみられますが、生後6 ヶ月未満の乳児が感染すると細気管支炎や肺炎等の重篤な症状を起こすことがあります。
日常的に乳児に接する方で咳等の症状がある場合は、マスクを着用し可能な限り乳児との接触を避けましょう。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年8月25日更新)