2023年06月16日
今週の注目感染症
第21・22・23 週
(2023年5月22日~2023年6月11日)
発生動向の概況
インフルエンザの定点当たり報告数は、第21 週3.67 人、第22 週3.64 人、第23 週3.59 人と横ばいで推移しています。
地域別にみると西条保健所では第19 週以降5 週続けて増加しています。
迅速検査の結果では、ウイルス型別が判明した症例のうち98.8%がA 型でした。
新型コロナウイルス感染症流行前には、例年12 月から3 月にかけて流行する傾向にありましたが、本シーズンは4 月に一旦減少したものの5 月以降再び増加し、6 月に入っても報告数が多い状況が続いています。
引き続き、場面に応じたマスクの着用や咳エチケット、こまめな手洗い等の感染対策を励行しましょう。
RS ウイルス感染症の定点当たり報告数は、第21 週2.19 人、第22 週3.00 人、第23 週4.81 人と増加しました。
地域別にみると今治保健所、中予保健所で急増し、多い状況です。
この疾患は乳幼児を中心に流行し、発熱や鼻汁、咳など軽いかぜ様症状がみられますが、生後6 ヶ月未満の乳児が感染すると細気管支炎や肺炎等の重篤な症状を起こすことがあります。
日常的に乳児に接する方で咳等の症状がある場合は、マスクを着用し可能な限り乳児との接触を避けましょう。
ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第21 週2.19 人、第22 週3.73 人、第23 週6.14 人と急増しました。
県内全域で増加しており、特に宇和島保健所では第20 週1.75 人から第23 週26.50 人と急増し、過去10 年の県内保健所別定点当たり報告数では最多となっています。
この疾患は、患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がります。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行し、タオルやコップの共用は避けましょう。
基本的に予後が良好な疾患ですが、口内炎によるのどの痛みから水分が取れず脱水症状を起こすことがありますので、こまめな水分補給を心がけましょう。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年6月16日更新)