2023年10月06日

今週の注目感染症
第38・39 週
(2023年9月18日~2023年10月1日)

発生動向の概況

 インフルエンザの定点当たり報告数は、第38 週14.07 人、第39 週13.84 人と横ばいで推移しています。
これまで報告数が多かった宇和島保健所、今治保健所では減少したものの、依然として宇和島保健所で警報レベル(定点当たり30 人以上、継続は10 人以上)、今治保健所で注意報レベル(定点当たり10 人以上)が続いています。
また、八幡浜保健所では第37 週5.00 人から第38 週20.29 人と4.1 倍に急増し、第39 週も20.71 人と2 週続けて注意報の基準値を超えているほか、松山市保健所でも第39 週に注意報の基準値を超えました。
迅速検査の結果ではウイルス型別が判明した症例のうち99.9%がA 型でした。
年齢別にみると5~14 歳の報告が多く学校等の集団生活を通じた感染拡大が懸念されます。
これから冬にかけてさらに感染が広がる恐れがあるため、咳エチケットやこまめな手洗い等の感染対策を徹底しましょう。

 新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、第38 週10.54 人から第39 週8.33 人と減少しました。
地域別にみると松山市保健所を除く地域で減少していますが、西条保健所、宇和島保健所では他保健所に比べ多い状況が続いています。
引き続き、定期的な換気やこまめな手洗いといった基本的な感染対策を徹底しましょう。
高齢者等の重症化リスクが高い方は、人混みを避けマスクを着用するなど感染回避行動を心掛けましょう。

 咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第38 週2.19 人から第39 週2.62 人と増加し1999 年の報告開始以降最多となっています。
地域別にみると今治保健所、松山市保健所、中予保健所で多発しています。
特に中予保健所では第38 週1.25 人から第39 週4.50 人と急増しており、今後の動向に注意が必要です。
幼稚園、保育園等の集団生活を通じた感染拡大が懸念されますので、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

 日本紅斑熱の届出が2 例(松山市保健所、宇和島保健所管内在住各1 例)ありました。
この疾患はマダニによって媒介されるため、マダニの活動が活発となる今の季節は十分注意が必要です。
野山や畑、草むらなどに入る場合は肌が露出しない服装を心がけ、マダニに効果のある防虫スプレー(ディート含有)を使用するなどマダニに咬まれないよう注意しましょう。
咬まれてしまった場合は絶対にマダニを引き抜かず、医療機関(皮膚科等)を受診し処置してもらいましょう。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年10月6日更新)