2023年09月22日
今週の注目感染症
第36・37 週
(2023年9月4日~2023年9月17日)
発生動向の概況
インフルエンザの定点当たり報告数は、第36 週4.85 人から第37 週12.07 人と急増し、1999 年の感染症法施行以降最も早い時期に県全体で注意報の基準値(定点当たり10 人以上)を超えました。
特に今治保健所、宇和島保健所で顕著に増加しており、宇和島保健所では35.00 人と警報の基準値(定点当たり30 人以上、継続は10 人以上)を超えているほか、今治保健所でも29.63人と警報の基準値に近い値となっています。
年齢別にみると、5~19歳が第35週106人(57.3%)から第37 週566 人(76.9%)と5.3 倍に急増しています。
迅速検査の結果ではウイルス型別が判明した症例のうち98.8%がA 型でした。
新型コロナウイルス感染症流行前には例年12 月から3 月にかけて流行する傾向にあったため、これから冬にかけてさらに感染が広がる恐れがあります。
引き続き、場面に応じたマスクの着用や咳エチケット、こまめな手洗い等の感染対策を徹底しましょう。
新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、第36 週19.30 人から第37 週16.41 人と減少しましたが、地域別にみると今治保健所、中予保健所では増加しています。
年齢別にみると10~14 歳で増加しており、学校等の集団生活を通じた感染の広がりが懸念されますので、定期的な換気やこまめな手洗いといった基本的な感染対策を励行しましょう。
高齢者等の重症化リスクが高い方は、人混みを避けマスクを着用するなど感染回避行動を心掛けましょう。
咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第36 週2.49 人から第37 週2.27 人と減少しましたが、依然として過去10 年の同時期では最多となっています(過去10 年平均:0.22 人)。
地域別にみると今治保健所、松山市保健所で多発しているほか、中予保健所でも多い状況です。
幼稚園、保育園等の集団生活を通じた感染拡大が懸念されますので、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。
手足口病の定点当たり報告数は、第36 週0.62 人、第37 週0.81 人と横ばいで推移しています。
新型コロナウイルス感染症流行前は夏季に流行がみられる傾向にありましたが、2021 年以降は秋から冬にかけて報告数の増加がみられているため、今後の動向に注意が必要です。
感染予防のため液体せっけんと流水での手洗いを励行しましょう。
【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年9月22日更新)