2023年06月30日

今週の注目感染症
第24・25 週
(2023年6月12日~2023年6月25日)

発生動向の概況
 ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第24 週8.00 人、第25 週7.76 人と横ばいで推移しています。
四国中央保健所を除く地域で多く、特に西条保健所、中予保健所、八幡浜保健所では急増しています。
例年1~2 歳を中心に流行する疾患ですが、2023 年は3~5 歳が占める割合が40.0%と増加しています(過去10 年平均:30.4%)。
患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がりますので、液体せっけんと流水での手洗いを励行しましょう。

 RS ウイルス感染症の定点当たり報告数は、第24 週6.35 人から第25 週5.59 人と減少しました。
地域別にみると東予地域、中予地域で多い状況です。
特に松山市保健所は4 週続けて増加しており、今後の動向に注意が必要です。
この疾患は主にかぜ様症状がみられますが、生後6 ヶ月未満の乳児が感染すると細気管支炎や肺炎等の重篤な症状を起こすことがあります。
日常的に乳児に接する方で咳等の症状がある場合は、マスクを着用し可能な限り乳児との接触を避けましょう。

 インフルエンザの定点当たり報告数は、第24 週3.80 人から第25 週2.48 人と減少しましたが、過去10 年の同時期では最多となっています(過去10 年平均:0.04 人)。
地域別にみると西条保健所、松山市保健所、中予保健所は他保健所に比べ多く、特に中予保健所では第18 週以降増加傾向にあります。
迅速検査の結果では、ウイルス型別が判明した症例のうち99.7%がA 型でした。
引き続き、場面に応じたマスクの着用や咳エチケット、こまめな手洗い等の感染対策を励行しましょう。

 新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数は、第24 週3.89 人から第25 週4.13 人とやや増加し、乳児から高齢者まで幅広い年代でみられています。
地域別にみると四国中央保健所、松山市保健所、八幡浜保健所で増加しています。
全国的にも増加傾向にあるため、定期的な換気やこまめな手洗い、咳エチケットなどの基本的な感染対策を励行しましょう。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(2023年6月30日更新)