2019年07月31日

今週の注目感染症 令和元年 第28・29週 (令和元年7月8日~7月21日)

・手足口病の定点当たり報告数は、第28 週19.8 人、第29 週19.2 人と感染症法が施行された1999 年以降2 番目に多いシーズンとなり、県内全ての保健所で多発しています。
この感染症は夏季に流行し、患者の鼻やのどの分泌物のほか、便、水疱内容物などによって感染が広がります。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行するとともに、タオルやコップの共用は避けましょう。

・伝染性紅斑(りんご病)の定点当たり報告数は、第28 週0.9 人から第29 週1.1 人と増加しました。
地域別にみると、今治保健所、八幡浜保健所で多発、四国中央保健所でやや多い状態です。
この感染症は、ヒトパルボウイルスB19 を病原体とし、小児を中心にみられる流行性の発疹性疾患です。
両頬に出現する蝶形紅斑が特徴ですが、成人では両頬の蝶形紅斑の症状は少なく、関節痛・関節炎がみられることがあります。
また、妊婦が感染すると、流産や死産、胎児水腫を引き起こすことがあり、特に注意が必要です。
感染予防のため、液体せっけんと流水での手洗いを励行しましょう。

・百日咳の届出が16 例(第27 週分含む)ありました。
このうち11 例は西条保健所からの報告となっています。
2019 年の県内の届出数は 152 例となり、5 歳から 14 歳までの小児が 121 例と、全体の約 80%を占めています。
この疾患は百日咳菌によっておこる急性の気道感染症で、主な症状は長期間続く咳です。
感染力が強く、生後6 ヶ月未満の乳児が感染すると重症化する場合がありますので、特に乳児がいる家庭では感染防止に努めましょう。
また、予防にはワクチンの定期接種が有効ですので、詳しくはお住まいの市町予防接種担当課へお問い合わせください。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(令和元年7月26日更新)