2019年01月15日

今週の注目感染症 平成30年 第51・52・1週 (平成30年12月3日~平成31年1月6日)

今回の報告期間は、医療機関、学校等の年末年始の休暇を含んでいます。
・インフルエンザの定点当たり報告数は、2018 年第51 週3.6 人、第52 週5.4 人、2019 年第1 週7.8 人と増加しました。
地域別にみると、宇和島保健所で第52 週11.6 人から第1 週18.4 人と急増し、引き続き注意報レベル(基準値:定点当たり10 人以上)となっています。
迅速検査の結果は、第1 週にウイルスの型別が判明した症例のすべてがA 型でした。学校等における集団発生(学級閉鎖等)の報告は第51 週に2 施設からありました。
今後、学校等の集団生活の再開に伴い、さらなる患者数の増加が懸念されますので、感染予防・感染拡大防止のため、咳エチケットや外出後の手洗いなどを心がけ、症状がある方は早めに医療機関を受診しましょう。

・感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第51 週11.3 人、第52 週10.9 人、第1 週5.7 人でした。
感染予防のため、調理・食事の前、トイレの後は液体せっけんと流水で十分に手を洗いましょう。
また、患者の嘔吐物やふん便を処理する際は、使い捨てのガウン(エプロン)、手袋、マスクを着用しましょう。

・梅毒の届出が2 例ありました。
2018 年の県内の届出数が74 例で、感染症法が施行された1999 年以降最多となり、2017 年の累計40 例の約1.9 倍となっています。
74 例の性別内訳は、男性50 例、女性24 例です。
男性では20~40 歳代が60%、女性では20 歳代が54%を占めています。
この疾患の原因菌は梅毒トレポネーマで、大部分は性行為により感染します。
感染予防に対する正しい知識を持つとともに、早期発見のため、不安のある方は県内各保健所で実施している電話相談や無料・匿名検査をご利用ください。
また、梅毒に感染したと分かった場合は、周囲で感染の可能性のある方(パートナー等)にも検査を勧め、必要に応じて一緒に治療を行うことも重要です。

【愛媛県感染症情報センターより参照】
(平成31年1月11日更新)